TOKON10実行委員会公式ブログ

第49回SF大会TOKON10実行委員会の公式ブログです。
開催日程:2010年8月7日(土)〜8日(日)
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東京SF大全14・15 『海のトリトン』『笑う大天使』
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     「ゾロ目の日」第2弾である。
     「TOKON10」2日目・8月8日が「ゾロ目の日」であることにちなむ。
     
     今日は、平成22年2月22日…「2」が5つも並ぶスペシャルな日だ。
     こういう日のアップは「1」作品についてではなく、「2」作品についてであるべきである!

    東京SF大全 14 
    『海のトリトン』(TVアニメ・1972年4月1日〜9月30日・朝日放送/アニメーション・スタッフルーム)



    (2009年9月に発売されたDVDセット)


     手塚治虫が原作、西崎義展がプロデューサー、富野由悠季が監督という組み合わせの妙(!)と、爛侫.鵐機璽ル瓩鯊燭発生させたことで有名な作品である。
     サークル活動を始めたトリトンファンは、ほとんどが女性であった。
     なぜ、女性だったのか? 爛侫.鵐機璽ル畸太犬侶正,箸覆辰燭氾舛┐蕕譴襦劭咤謄泪ジン〉投書欄の記事を書いたのも女性である。初放映当時〈SFマガジン〉の読者といえば、男性のほうがはるかに多数であったはずである。
     そのサークル活動の成果を示す場としての爛灰潺鵜瓩蓮↓爍咤涜膕餃瓩ら分離独立する形で始まった。トリトン・ファンにとって、かつて「晴海」といえば爛灰潺鵜瓩任△辰拭
     今は爛肇螢肇鵐好エア瓩任△襦
     ユリカモメが飛び交う勝鬨橋を渡ってたどりつき、まずは爛肇螢肇鸛瓩飽Щ△帽圓。それから、狄析辰旅場瓩劉爛肇螢肇鵑離皀競ぅ畩紊鮃圓来する人々に「踏むな〜!」と心中叫びながら階段を上り、昼食場所を物色する。
     彼女たちは知っている。お互い、トリトンの名を持つ場所がこの世にあることを喜びとし、そこに身を置くことを至福とする同志であること。放映以来38年間を共にしてきている戦友といってもいい存在であること。
     食事をし、語り合い、再び勝鬨橋に至る。行く手に広がる「東京」の情景が、哀しさをもって迫る。
     「東京」は、海を埋め立てることによって築かれた都市である。爛肇螢肇鵐好エア瓩癲△つて海であった場所に建てられている。
     その中に生きながら、いかに自分自身の『海』を守るか?
     降りかかってくる火の粉を払うように、戦わざるを得なかった。仲間を求めるのも会誌を作るのも即売会を企画するのも、つまりはそのようなことだった。
     埋め立てられたものは存在しなくなったわけではない。凝縮されて噴き出てくることだってある。
     そのようなものを地盤としているのが「東京」なのである。
                                  (宮野由梨香)

       
       (「トリトン像」と「トリトンスクエア」)


       (「神話の広場」のトリトンのモザイクの床)

    [付記……「トリトンスクエアって何?」という問い合わせが数件あったので書き添えます。正式名称“晴海アイランド・トリトンスクエア”です。ご存知ない方は、この名称でご検索ください。]



     さて、2月22日は「に(ゃん)・に(ゃん)・に(ゃん)」で倏の日瓩任發△襦
    「猫に関連する東京SF」ということなら、この名作がある!

    東京SF大全15 『笑う大天使(ミカエル)』
    (少女マンガ・著者…川原泉・
    初出…「花とゆめ」1987年3号〜1988年23号・
    現在は、白泉社文庫(全2巻)等で読むことができる。)




    「あんたたち ひょっとして 猫飼ってない? エサのいらないやつ」
     学校裏の雑木林の中、転校生の問いかけに2人の少女は思わずうなづく。こうして倏かぶり3人組が成立する。お嬢さま学校、聖ミカエル学園が舞台である。「清らかでなごやかで素直で善意のかたまりのような」同級生たちを、3人は尊重する。場違いなのは自分たちであることを承知しているからだ。
     精神的孤児である3人の環境を特殊だと思ってはいけない。戦後日本に生まれ育った少女は誰もがこういった側面を持つ。
     場所は、狹豕瓩任△襦3惺擦謀綿發把未ο族擦気鵑僚擦泙い蓮崚堝皸貪地にある旧・藩邸」であり、彼女の父親は、新橋・赤坂・六本木の女のもとに通う。また、3人が化学実験室で薬品を混ぜて遊んだ結果、怪力を獲得してしまうところは爍咤騰瓩任△蹐Α
     そして、事件が起こる。人身売買組織による、お嬢さまの誘拐である。絶滅しかかっている日本のお嬢さま=大和撫子は、貴重な商品なのだ。売り払われるために、海に浮かぶ船の中に閉じ込められる。この設定は、自分で人生を選べないことを象徴的に示していると見てもよい。お嬢さまと呼ばれる女性の、ひとつの現実である。
     爛潺エル瓩離悒屮薀じ譴任琉嫐は「誰か神に似たる?」である。歴史をひもとくと、ミカエルは結構あちこちに出現したらしい。たいていが、戦いにからんでいる。ジャンヌ・ダルクに神のお告げを伝えたのもミカエルである。
    「天使さまが…私たちを助け出してくださったのです」
     救出されたお嬢さまたちは語る。その天使が誰なのか、彼女たちは知っている。しかし、誰も何も言わない。何も訊かない。何も話さない。
     物語はおだやかに続いていく。
     だが、一度、海の上で倏瓩鬚なぐり捨てて戦った経験は、3人の中に生き続ける。
     その経験と、3人でいる時は倏瓩魍阿垢海箸できるということが、最終的な救いをもたらしていく。
    「誰か神に似たる?」
     答えは、物語のラスト、3人の倏かぶり瓩両亟蕕涼罎砲△襦
                               (宮野由梨香)



         (三田線・南北線「白金高輪」駅) 
     3人の中のひとり、和音の先祖「秋吉田藩主」は「芝高輪」付近に屋敷を持つ。(川原泉「殿様は空のお城に住んでいる」(『中国の壺』所収)での記述による。)先祖ゆかりの家屋敷に住んでいる和音は、幼稚園から狎札潺エル学園瓩膨未辰討い襦爛轡蹈ネーゼ瓩箸いΩ斥佞鮴犬鵑醒楼茲任△襦この駅の近くには、有名なお嬢さま学校もある。                                




    (船の上から見た「東京」)
      
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