TOKON10実行委員会公式ブログ

第49回SF大会TOKON10実行委員会の公式ブログです。
開催日程:2010年8月7日(土)〜8日(日)
<< プログレス・レポート創刊号公開してました | TOP | 東京SF大全3 「スーパージェッター」――前向き少年の時代 >>
東京SF大全2 「鉄腕アトム」
0
    「鉄腕アトム」(TVアニメ・1963年〜1966年・虫プロダクション)

     山手線「高田馬場駅」の発車メロディーは「鉄腕アトム」の主題歌である。虫プロのあった場所だからだが、この曲が特に選ばれたのは、アトムを造った「天馬博士」が高田馬場にあるという設定の『科学省』の長官だったためである。彼は事故死した子供の身代わりとしてアトムを造ったが、成長しないことに腹を立ててサーカスに売り飛ばしてしまった。そのアトムを救って育てたのが「お茶の水博士」である。「天馬」に代わって、『科学省』の長官となった彼は、「地名」を名としている。
    「天」から見捨てられた存在が「地」名を持つ人物によって救われる…と読みたくなるところだが、そもそも「天馬」とは「高田馬場」を意識してのネーミングではあるまいか。アトムは山手線の駅名にちなむ人物によって生み出され、中央線の駅名を名とする人物によって育てられた存在なのだ。
     そう考えると、あることに気がつく。
    「お茶の水」駅は山手線の内部を走る中央線上にある。その中央線と山手線が描く図形は「日」と同相である。ということは、初代TVアニメ版最終回で「太陽」=「日」に飛びこんだアトムは、彼を生み出し育んだ図形のもとに還ったのだ。そして彼が「星」になったのなら、「日」から「生」まれたものとしては当然の結末でもあっただろうし、また、そのことによって彼は何度も生まれ変わることが可能になった。
     だから「鉄腕アトム」は繰り返しリメイクされるし、今日も高田馬場駅には「空(=天)をこえて、ラララ「星」のかなた…」で始まる歌のメロディーが流れる。そして、その駅の早稲田口のガード下の壁画の中で、アトムは「星を大切にしましょう」と我々に呼びかけている。
                                 (宮野由梨香)

    (高田馬場駅ガード下の壁画より)
    | 東京SF大全 | 09:48 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑PAGE TOP
    コメント
    コメントする









    この記事のトラックバックURL
    http://blog.tokon10.net/trackback/982690
    トラックバック